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【イベント】css nite vol.55

Webデザイン

長谷川 恭久さん鷹野 雅弘さん益子 貴寛さん植木 真さん新谷 剛史さん原 一浩さん今年最後のcss niteです。毎年恒例で12月はShiftと題して、その年のWebトレンドの動向と、次の年の予想をする、というテーマで行われます。Webの「今」と「これから」が、短時間でわかるので、毎年楽しみにしています。もう会場は超満員。みんな楽しみにしてるんだなぁ、ってのが、よくわかります。今回は6人のスピーカーによって、セッションが行われました。スピーカーは6名で、1人持ち時間が約10?15分というかなり、タイトな時間での各セッションでした。まず、キーノートは長谷川 恭久さん。この人の講演は、いつ聴いても人を惹き付けます。きっと天性の才能なんだろうなぁ、って思います。「多次元化するWebと今後のWebデザイン」というテーマでした。内容は、きっと僕の口から伝えるとかなり歪んでしまいそうなので、cssniteのサイト上でシェアされるデータをチェックしてください。でも、中でも「おぉ、なるほろ」と思ったのが、「例えば、このセミナー会場にいても、携帯から呟いていれば、心はtwitter上にある。こんな感じで、常に人の精神は、一所にとどまらずに、あちらこちらへと飛躍する。だからこそ、そこにとどまっている一瞬で、伝えられる伝達手段を持つべきだ」みたいな話があって、なるほどなー、と思っちゃいました。それを考え出すことができたら、見つけ出すことができたら、ぜひ形にしてみたいと思います。鷹野 雅弘さんは「ツールの進化とこれからの制作環境2010」というテーマで3つのキーワードを軸にプレゼンされてました。2010年で注目すべき点を・コンテンツに応じる(Content Aware)・HTML5パック/ブラウザラボ(HTML5 Pack/BrowserLab)・InDesignの電子書籍(ePub Digital Publishing Suite)の3つを例にあげて説明されてました。Photoshopの「コンテンツに応じる」や、DWのHTML5パックは、すでに僕の環境で定着化しつつあるので、あー、納得。という感じでした。InDesignから書きだすePubのXHTMLやCSSがちょっとひどいので、その修正作業などで、Web制作者にも仕事を取りにいく余地がありますよ、というのは、かなりヒントになる部分でした。益子 貴寛さんは「HTML5とCSS3、便利サービス総まくり」と題して、いろいろなサイトやツールを時間内で、めっちゃくちゃたくさんご紹介してくれました。短時間のプレゼンの場合は、こんな感じで、後で自分で調べられるタイプの内容は、うれしいです。HTML5やCSS3をこれから学ぼう、という人にも、すぐに実践したい、という人にも役立つものがたくさん紹介されたので、早速僕も使ってみますよ。一度、作ってみなくちゃなぁ。。。HTML5とCSS3でがっつり作ったサイト。植木 真さん。アクセシビリティの人です。アクセシビリティという、とっつきづらい、と感じる人もいるテーマをわかりやすく楽しくプレゼンしてくれるので、植木さんのプレゼンは好きです。「アクセシビリティといえば、JIS改正だけ?」というテーマで、今年、ついに改正になったJIS-X8341-3は、もちろんそれ以外のアクセシビリティに関する動きを時系列で説明されてました。改訂されたJIS-X8341は、軽く目を通したんですけど、なんというか「ふぅ」という感じがして、がっつり読み込むのは、ちょっと先になりそうです。もう少し読みやすいドキュメントにならないものか…WAICの活動に期待すればいいんでしょうか?むむぅ。実装例がもっと豊富に出ているとわかりやすいのですけれどねぇ…それとも、そう思うのは、僕の調べ方がわるいんでしょうか…新谷 剛史さんは「従来型 RIA の崩壊」というテーマでした。RIAの言葉が持っている「Rich」の定義が変わってきているのではないか?これまではすごいと思っていた3D体験とか、無線LANでのネットワークゲームとか、体験型のコンテンツが当たり前になってきた2010年。もはや、Webページでアニメーションが動いているだけでは、「Rich」とは呼べないのではないか?そこから一歩踏み込んだ「体験」を提供していかなければ…というくだりは、共感でした。もう、ただFlashで写真のスライドショーを流そう、という段階は終わってる気がします。iPhoneやiPadからサイト見てくれている人には、ちょっとFlash使いづらいですしね…体験の提供を考えていくのが、今後の課題かと思われます。原 一浩さん「2010年、デザイントレンドゆく年来る年」。毎年、その年のWebデザインのトレンドを、数多のサイトスクリーンショットの統計から見つけ出していくテーマでプレゼンをされます。これがないと、css niteの最後はしまりません!今年は、同じサイトを昨年のデザインと比較して、変化した部分を見ていく、という内容で、かなりおもしろい内容でした。その中でも、特に「へぇ」と思ったのが、「Webデザイン全体の傾向として、枠がなくなった」というものです。通常のデザインでいうところのコンテナボックスの枠が見えない、って感じでしょうか。開放的な印象があるサイトが増えているよ、と。景気に左右されるのではないか?と検証されてました。僕個人としては、XGAをターゲットとしていたデザインからSXGAをメインとするための、移行的なデザインなんじゃないか?とも感じました。枠をとったデザインであれば、どちらで見ても違和感が少なくてすみますし。これは、ちょっと授業で使っているサンプルにも取り入れたいなぁ、って感じです。毎年、毎年、すんごい大充実な12月のcss nite。また来年も楽しみにしております。ありがとうございました。